知的で野蛮な清水宏

日比谷野音といえばロックの牙城だが、
清水宏さんが8月8日になんと野音で単独ライブをやる。
本日がチケット発売日です。
詳細はこちらから→http://www.d9.dion.ne.jp/~shimi-h/

清水さんはほんとうに、底の割れなさ加減が魅力的である。
頭のいいひとなのだが、頭のいいタイプが備え得ない野蛮さがある。
つまり知的だが、お利口さんではなく、大馬鹿野郎なのである。
ベタなようでとんがっている。
良い意味での泥くささがいいなぁと思っていると、
意外と洗練をご存知で、お坊ちゃまに見えてきたりもする。
人生経験が豊富そうだが、よくも悪くも何も学習していないようなところがある。
他人の言動をとてもよく観察するひとで、といって文学的という感じではなく、
骨の髄まで演劇人に思えるが、ひどく魅力的な言語体系をお持ちだ。
語彙がやたらと多い。毒も辛さも強烈なのに、
妙に達観、自足した清々しい笑顔を垣間見せることがあり、
オトナな殿方の、いい顔だなーと思っていると、そんな笑顔で、
「堕落した豚どもの悪口に花咲かせましょう!」とか平気で言う。
清水宏はいつどんな瞬間も意外だ。

何年か前に清水さんと神田茜さんと三人で飲んでいて――
じつは清水さんと飲んだのは、あるお芝居の打ち上げの席を含め3回きりだが――、
何かのついでに私が庭で野菜を育てていることが話に出、
「独り者なのに家庭菜園をやってまして」と口にしたところ、間髪入れず清水さんに、
「『1本でもニンジン』ってわけですね」
とツッコまれたのが印象的だ。
こういうボケたツッコミは私自身は非常に不得手なので、
清水さんのセンスに敬服してしまった。

「サタデーナイト・ライブ」の「体験ルポシリーズ」、これは、っほんっとに面白い!
はようDVD化してくださいよ石井社長! 頼みますわー、ほんまに。

ちなみに、ほんとにどーでもいいことで恐縮ですが、
清水宏古田新太荒川良々は、その髪型や風貌、体型から、
ニセ・ローマ人に見えることがある。
白いシーツをトーガのように体に巻いて、
ニセ古代ローマが舞台の与太話を舞台でやったら面白いんじゃないかと思う。
頭にはそこらの木の枝の冠をかぶる。ツツジの枝とか。
子どもがローマ人ごっこをやっているような話。
なんか考えよーっと。