200年も前のことで

夜の小田急線の満員電車の中で酔っぱらいのオッさんが結構大きな声で寝言を言っていた。
「200年も前のことでガタガタ言われたって、俺ァ知らねえよー」
これを聞いていたの周囲の乗客は全員、まず耳を疑うような怪訝そうな表情になり、ついで、固唾を飲んで寝言のつづきを待った。
だがしかし寝言のつづきは、結局つぎのひと言だけで、みんながっかり。
「あー怖いコワい。怖いねー」
おわかりいただけるだろうか、このニュアンス。オッさん、開き直ってるだけで、ちいとも怖がってなどいないのだ。

このオッさんは、なぜ200年も前のことで恨みを買ってしまったのだろうか。
200年前にいったい何があったのだろうか。
だれに向かって言っていたのだろうか。
気になって仕方ない。