「いま何してる?」てあんただれやねん

ツイッターなるもの、「いま何してる?」「いまどこにいる?」「いまの気持ちを…」という導入の質問に気が削がれ、なんとなく手が出ないままである。

いま何してる?て、あんただれやねん。気安う尋ねんといてや――という感じでしょうか。いや、下手すると、なんであんたにいまの気持ちを言わなならんねん、といきなりケンカ腰(笑)。

これ書いてて思い出したのが、先日湯島で聞いた春風亭百栄さんのメタ小咄である。あれには共感した!
「裏の空き地に囲いができたってね」は、わたしもかねがね、発話のフレーズとしてあまりにも不自然でぎこちないと感じ、違和感をおぼえていた。
そうなのだ。いきなり、「裏の空き地」などと切り出されても、薮から棒もはなはだしい。「裏」ってどこの裏だ? 誰の空き地だ? いったいそれまでどんな対話をしていたら、これほどだしぬけな口が利けるのだろうか。
「囲い」だってヘンだ。「囲い」なんて日常、ふつうに用いる言葉じゃ、絶対、ない。「できたってね」と共感を求めるような語尾にも戸惑わされるばかりである。

ここからはわたしの妄想である。ほんとうはあれは小咄ではないのではないか。こんなふうに話しかけられたら、そういう細部にいちいち突っかかるのも面倒ゆえ、話しかけられた方は、「そう言われてもねー」といなす代わりに、「へぇー」と突き放しているだけなのではないか。そしてその返答を、話しかけた方が一方的に「小咄として成立した!」、とおめでたい誤解をしているだけなのではないか?!?