宅電ならではのUnco行為と「開運朗読会」

先週末の土曜、伊勢克也さんの個展「Macaroni/Unco」へ行った(神保町・ギャラリー福果、5月30日終了)。
画材はボールペン。なんでボールペンなのか聞いたところ、宅電で長電話してると、誰しもいつのまにかボールペンでぐるぐる黒く塗りつぶし、Uncoみたいな絵を自然に描いてしまう。そこから思いついたんだそう。うぉ、おもろいやんか。人の身体が訳もわからずやってしまう、意味あるんだかないんだかわからない不思議な行為について語らせたら、おそらくこの人の右に出る者はいないのではないか。「耳かきや綿棒で耳そうじをするとき、みんななぜかアゴが前に出る」という発見について語ってくれたのは15年くらい前だったかしら。

翌日午後は歌人のもりまりこさんといっしょに自由が丘・大塚文庫へ。
何年か前、バンド遊びでご一緒した、詩作と沢登りのかたわら、ついでに(?)ハイブラウな人文書の編集もやってのける女子プロレス好きなエレキベース弾きの浜田優さんが、ご本人も詩を朗読するほか、パーカッションとのデュオでほかの詩人さんたち(芦田みゆきさん、川口晴美さん、北爪真喜さん、野村喜和夫さん)の朗読の伴奏をするというんで、冷やかしに行く。題して「夏まで待てない! 開運朗読会」。ほのかに品よくボケてる感じのこのタイトルも、敷居が高そうではなくて、足を向けたくなった理由。
パーカッションのさとうまさる(佐藤勝)さんが、カルチャー臭とは無縁のバンド兄ちゃんだったのがよかった。会の雰囲気に生彩を添えていた。

野村さんによる長編詩「街の衣のいちまい下の虹は蛇だ」の朗読に大いに身を乗り出させられた!