Wonders of This Month

月初めに、最寄り駅前の歩道にネクタイが捨てられてたのを見たのはご報告のとおり。ところが連休明けの17日、今度は小田急線と京王井の頭線の連絡通路でまたネクタイが落っこちてた(ブラウン・ベージュ)。とさらに一昨日、また駅前の歩道で、落とし物のネクタイ(紺地に斜めのストライプ)が街路樹に結びつけてあった。つい落としたりなくしたりするようなシロモノではないと推測するのだが……。

四半世紀ぶりに文学座の芝居を見に行く(5日)。
かと思えば、『吉原幸子詩集』(思潮社)を読んだのも約30年ぶり。同書所収の「夏の墓」が好きなのも30年前とまるで変わらず。進化成長一切なし。

芝居はもうひとつ、劇団マシュマロ・ウェーブの『You Are Here』を観に両国・シアターX(カイ)へ(18日)。カナダのダニエル・マカイバーという劇作家(演出や俳優も兼業の御仁)の作。非常に巧みな脚本で、
心理のひだ、機微の噛み分け方に好感100パーセント。芸風もたたずまいもかなり異なる俳優たち(怪優含む)が織りなす、分厚いが重過ぎない、魅力的な群像劇だった。ただ一点、ところどころ、訳語の硬さに違和感。とても惜しい!

ナマ音鑑賞は、22日の野音以外では、鬼怒無月率いるプログレ・タンゴのバンド、Salle Gaveau (サル・ガヴォ)を新宿PIT-INNへ(2日)。
チョン・ミョンフン指揮「ベートーベン チクルス 2007」の第2回(東京フィルハーモニー交響楽団)は、思いがけずSS席のチケットを譲っていただいて、ひさびさに東京オペラシティへ(23日)。オー、ハウ・ラッキー!