「オレだって女」

昨日31日(月)は、「“江原”グレースとエミ “美輪” エレオノーラの泉」へ(下北沢440)。
細心にして大胆。センスとパワーという相反する資質を兼ね備えた希有な女性ドラマー、グレースさんは占い師でもあるそうで、客席のお客さんの悩みを聞き、占い(星占い、風水、手相など)をして、その内容をテーマにキーボーディスト兼ボーカリストのエミさんと即興演奏するという趣向のライブ。
エミさんのクールかつ諧謔味あふれる絶妙なMCぶり――ってか、客いじり、グレースいじり、そして得意の、ひとを食ったボケがさえわたる! 

ゲストの鈴木亜紀嬢――実家が神社ゆえ、この開運ライブに呼ばれたらしい?!――のピアノ弾き語りもすばらしかった。歌詞、声の質、歌詞とメロディのむつまじさ、カンテを想起させる唱法、顔や容姿とそれらの表情の魅力、MCから垣間見える言語体系など、どの要素にも関心をそそられる。ひとの体の中から音楽があふれ出すさまを、ひさびさに目の当たりにした。

第3部の最後に3人でやった、ブルースっぽい曲、よかったわ〜! エミさんがブルース弾くと、これまた普通ではない。が、うるおいのある、しなやかでエレガントなブルースだった。
ひとつのパッケージに到底収まらなさそうな、多才で男気たっぷり(鈴木亜紀さんはたくましいマドモワゼルというか、一見フェミニンですけどね)の、最高にカッコいい3人だった。「♪オレだって女〜」。

そうさ、オレだって〜(笑)。